長枕褥合戦

 源頼朝に先立たれた政子はまだ40前の若後家だった。 当然、セックスにも飢えていた。そこで全国の守護大名に命じて、魔羅自慢の男たちを召集させた。

 ある晩、国中の守護大名によって選び出された男根の数々が大名の列席する中、政子の屋敷の大広間に勢ぞろいした。
 しかし、重臣の梶原景時がせせら笑って言った。
「どれも六寸ちょっとではないか。七寸に及ぶものはない。それしきの小男根で将軍のボボをせしめようとは言語道断。 この景時のモノを見せてやるワ!」
 そういって出した景時の男根は一尺あまりのみごとなものであった。 これはかなわぬと魔羅自慢の男たちは嘆きながら出て行った。
「方々、それがしが男根随一なれば、政子御前と枕を交し、鎌倉二代目の将軍職はこの景時に極まったり!」 と叫んで、政子の方へ進みよろうとすると、重臣の畠山重忠があわてて押しとどめた。

その時、門の方から「しばらくしばらく」と叫ぶ声がきこえて、大男の有髪の僧があらわれた。 その大男は自分のモノを取り出してみせた。それは一尺八寸あろうかという大男根であった。

※1寸は約3センチメートル、1尺は10寸。

 このあと、中巻下巻と続き、政子が魔羅自慢の男たちを召集するほどセックスに飢えていたのは、景時の陰謀だというのが明らかになっていきます。 褥合戦は政子に処方する薬を作るため、大量の腎水(精液)があつめられるところではじまります。
 長枕褥合戦は平賀源内が浄瑠璃用に書き下ろした作品だといわれています。人形浄瑠璃があるのであれば、ぜひ見てみたいものですが。
参考文献:艶笑本の世界(駒田信二)
波斯(ペルシア)
匂いの園

flapboy